Twitterでカシオペア座に新星が現れて、しかも明るくなっていて、そして減光に転じている、という話題が上がっていて、自分もそれを見てみたくて、東京都心の薄曇りという決して良くない夜空コンディションでしたが、チャレンジしてみました。
セッティングを開始し、SharpCapでのLiveStackを始めたのはAM3時頃になってしまいましたが、北天は肉眼でギリギリ北極星が見えるくらいで、カシオペア座の星座は全く視認できない状況でした。
機材
AskarFMA135にQBPフィルタを装着し、カメラはASI294MC、架台は赤道儀モードのAZ-GTiです。
鏡筒が軽量のため、カウンターウェイトは付けてません。
このセットは超絶にお手軽ですね!
撮影はマンション屋上的なところで行ったのですが、ほんとこのまま三脚だけたたんで、ヒョイッと持っていける重量です。
(参考)AskarFMA135にはごちゃごちゃ色々つけてます。セッティングはこちらの記事を参照ください。※今回の撮影ではCBP⇒QBPに変更しています。
hiroooo000-blog.hatenablog.com
撮影結果
AskerFMA135+QBP+AZ-GTiで12秒×111フレームのLiveStack画像をFits出力し、PIでSTF⇒HTしたのみの画像がこちら。
劣悪なコンディションではありましたが、M52とバブル星雲が確認できるくらいには写ってます。そして、左側にはセッティングに混入したホコリの影響が、、、
しかし、さすがに135㎜でフォーサーズで撮影、となると、画角が広いですね!
こちらはAstrometry.netでPlateSolvingした画像です。
しかし、カシオペア座の新星はとらえることができたのでしょうか?
カシオペア座の新星の確認
ツイッターの投稿とか、アストロアーツさんの記事とかを見るに、この星がカシオペア座の新星のようですが、本当にこれなんでしょうか?
下の画像は、該当部周辺のピックアップです。
バブル星雲とM52が近くにあり、面白い構図です。
さらにクローズアップします。
この画像と、他の画像を比較し、
果たしてこの星は本当にカシオペア座の新星なのか?
確かめていきます!
Stellariumの星図と比較
まずは、Stellariumの星図にはないはずなので、そこと比較してみました。
結果はこちら!
おお、Stellariumの星図には該当する星がない!
この比較画像を作るのにすごい手間がかかったこともあり、「ないことを確認した時」は感動しましたw
過去の自分が撮影した画像との比較
Stellariumの星図との比較で確定はしているのですが、やっぱり自分の過去に撮った画像が比較対象となるとすると、こういうのの醍醐味ですよね!
というわけで、バブル星雲はちょうど2年前のGWに撮影したものがあったので、それを比較対象とて比較します。
結果はこちら!
おお、過去に自分が撮影した画像には、その光はないぞ!
まさしく新星だ!
ということが確認できました!
2つのソースと比較し、ないものが写っているってことなので、これで新星で確定!ということで良いでしょう!
新星の明るさ
Twitterでは6等級との情報が流れていまして、自分も明るさを調べてみたいと思ったのですが、撮影データから計算する、とか調べるのもしんどかったので、近くの明るめの恒星の等級を画像に付けてみました。
情報筋(Stellarium)によると、右上の恒星の明るさが6.6等級のようですが、この星より新星のほうが明るいように見えるので、6等級よりも明るいのでは?と思いました。
なんかやっぱり計算して出せたりするとスマートなんでしょーねー
しかし、メジャーな恒星以外の明るさなんて気にしたことなかったですが、新星となるとやっぱり違いますねw
雑感
都心、薄曇りでカシオペア座すら視認できない状況ではありましたが、無事にカシオペア座の新星をとらえることができました!
GWも出かけることができず、天気も最近よくなく、悶々としていましたが、なかなか達成感のある天文活動になりました!