お気楽天体観測

肩ひじ張らずに天文を楽しむ記録です。メイン機材はSpaceCat51、CelestronC5、SkyMemoS、CRUX140Traveler、AZ-GTi。カメラはPentaxKP、K70とZWOASI533MCP

20200511 SharpCapでPlateSolving

久しぶりの晴れ間だったので、月曜日でしたがベランダ天体観測所を設営し、観望しました。

今日のネタはSharpCapでのPlateSolvingです。

界隈ではASIAIRやAPTでのPlate Solivng自動位置補正の記事がありますが、SharpCapでの記事がなかったため、簡単ですが紹介します。

※当方はSharpCapProのライセンスを保有しています。毎回使っておりますので、購入しています。

当方メイン機材の接続図

5/11の接続に機材の写真です。
f:id:hiroooo000:20200511230236j:plain

この機材一式の接続図はこちらです。
f:id:hiroooo000:20200512151917p:plain

使っているソフトウェアは以下の通りです。

  • ASCOM ドライバ
  • ASCOM POTH Scope-Dome Hub
  • SharpCapPro
  • All Sky Plate Solver
  • PHD2
  • Stellarium

この接続のポイントを列挙します。

  • 赤道儀コントローラTitanTCSは2ポートのシリアルを使用可能(当方の環境ではシリアル7,8に割り当てられている)
  • StellariumはASCOMを接続に指定できないので、シリアル8で接続
  • POTH Hubは1つのASCOM接続を複数のプロセスから利用できるようするHubプロセス
  • SharpCap/PHD2については、POTH Hub経由で赤道儀コントローラTitanTCSへ接続
  • SharpCapにPlate Solve設定でAll Sky Plate Solverを設定し、SharpCapからPlate Solving+自動位置補正が可能

SharpCapでのPlate Solvingの準備

SharpCapの公式サイトに書いてあります。

www.sharpcap.co.uk

事前準備は、

  1. SharpCapのセットアップ
  2. ASCOM+Mountドライバセットアップ
  3. All Sky Plate Solverのインストール+インデックスファイルダウンロード

です。※こちらは単純にインストールすればよいものなので、記事としては割愛します。


続いて、SharpCapProの設定です。
まずは設定画面を開きます。
f:id:hiroooo000:20200512152942p:plain

設定画面のHardwareタブを開き、Mountsのリストから接続するマウントを指定します。
当方はPOTH Hubを指定していますが、POTH Hubから接続している「HOBYM TitanTCS」を指定してもつながりますし、AZ-GTiようにASCOMドライバーをインストールしておけば、「SynScan Mobile Telescope」を指定することで、AZ-GTiも制御することができます。
※当方はセットアップしているため、AZ-GTiでも同様のことができます。
f:id:hiroooo000:20200512153016p:plain

次に、Plate Solvingタブを開きます。
事前にAll Sky Plate Solverをインストールしておいた場合、Plate Solverのパスは自動で設定されます。
また、3項目目のActionsの中に、「Sync mount and re-center target」にチェックが入っていると、Plate solving後に自動で再導入してくれます。
f:id:hiroooo000:20200512153400p:plain

続いて、カメラを接続すると、右ペインの一番下にCamera Controlが表示されます。
これは、スクロールしないと見えないかもしれません。当方は最初どこにあるかわかりませんでしたw
このCamera Controlの「Connected」チェックをオンにします。
設定が問題なければ、下の画像のように、アクティブになります。
f:id:hiroooo000:20200512154154p:plain

続いて、Plate Solvingを行います。Camera Controlペインの以下のボタンがPlateSolvingボタンです。
f:id:hiroooo000:20200512154156p:plain
このボタンは、下の画像のポップアップが出ているところにあります。
これを押すと、スナップショットを撮影し、Plate Solvingを行い、そのあとの自動補正まで自動で実施してくれます。
f:id:hiroooo000:20200512154345p:plain

実際にボタンを押すと、黄色のメッセージバーに状況が出力されます。
f:id:hiroooo000:20200512154352p:plain
終わると緑のメッセージバーで知らせてくれて、自動補正まで行ってくれます。
この画面で星が流れているのは、Re-Centerの動作がSharpCapからマウントに送信され、マウントが動いているからです。
f:id:hiroooo000:20200512154359p:plain

SharpCapでPlate Solvingした撮影画像 M5

!注意!当方、ベランダでの撮影の際は、極軸は適当に北を向けているだけで、あんまりあっていないと思われる状況で観望しております。

SpaceCat51(250mm)での撮影ですが、中心からちょっとずれていますね。これは、極軸があっていないことによる影響かもしれません。
f:id:hiroooo000:20200512142803j:plain
中央トリミング。星の粒々が集まっているのがわかります!
f:id:hiroooo000:20200512142845j:plain

まあ、SharpCapのPlate Solvingの記事を書くように撮影したのですが、初めて球状星団を1時間露出しました。QBP挟んでいるので色味がおかしいですが、個人的には満足な写りです。

SharpCapでPlate Solvingした撮影画像 M104

こちらは、赤道儀が反転しているため、若干左に寄っています。
銀河が宇宙の中にぽっかり浮かんでいるように見えます。この画像、露出10分ですので、あらあらです。
※10分しか露出できなかったのは、ビルの陰に入って行ってしまったから。。。
f:id:hiroooo000:20200512144945j:plain

その他、SharpCapでもできること

Samさんのブログで、太陽撮影をする際に、FireCaptureで太陽を追尾しながら撮影する、ということが記載されていましたが、SharpCapでも同様のことが出来そうです。まだexperimental らしいですが。

www.sharpcap.co.uk

これは使ったことがないのですが、簡単に使えそうなので、使ってみたらまたレポートしてみたいと思います。