SharpCapでPnetaxKPをASCOM Camera Driver for DSLRで使うための手順とか関連情報を備忘的に残します。
===2023/4/10に修正・追記しています。===
まず、一にも二にも、ソフトを開発してくださった水平対向型フレンズ(flat_engin)さんに感謝です!
できた!!!
— 水平対向型フレンズ(K) (@flat_engine) 2022年7月22日
PENTAX K-1MK2用のASCOMドライバーできた!
SharpCapにPENTAXの最新カメラが繋がるよ!!!!!#PENTAX #電子観望 pic.twitter.com/Xd93BCVAKR
当方は、こちらのスレッドを見て知りました。
ありがとうございます。私を含めたくさんのPentaxユーザーが期待していると思います。よろしくお願いします! https://t.co/yTB72IS1rG
— Yoshiaki HARA (@yohara33) 2022年7月23日
0. カメラの撮影モードダイアルをマニュアルに設定
DSLRで接続するカメラは、あらかじめマニュアルモードに設定しておきましょう。
1. ソフトインストール
以下のサイトからインストーラーをDLしてインストール
github.com
2. カメラのモードをPTPモードに変更
USBで接続した場合のモードをPTPモードに変更します。
カメラはPTPモードになっている必要があります。
— 水平対向型フレンズ(K) (@flat_engine) 2022年7月26日
パソコンにつなぐと背面液晶画面が消えた状態になります。
SharpCap等から接続する前に、左ページの1から4の手順をお願いします。 pic.twitter.com/SQMCLamqMw
3. PentaxカメラをPCに接続、電源オン ※2023/4/10修正・追記 ※2023/5/11追記
カメラは
- マニュアルモード
- SDカードは抜いて
- もしくは、空のSDカードを入れて
- カメラの画像保存設定はRAWorRAW+JPEGに設定 ※JPEG設定では動作しないとのKiyochanさんからのコメントあり。
電源を入れずに、USBケーブルでPCにカメラを接続します。
SDカードを抜く理由は、写真が大量に入っているSDカードをカメラに入れたまま接続すると、動作がもっさりするからです。
マニュアルモードにしないと、シャッター速度とかISOとか、SharpCapでいじっても反映されません。
また、当方のKPでは、Bulbモードでは動作しませんでした
その後、電源を入れた際に、PCから認識されることを確認します。
※USBメモリやSDカードを接続した場合と同じようなWindowsの通知が出るはずです
(参考)カメラがUSB接続で認識されているかの確認方法
カメラが接続されて認識されているかどうかは、デバイスマネージャから確認することができます。
接続されている場合、以下のような形で見えます。
4. SharpCap4を起動し、カメラに接続
メニューから、DSLRカメラを接続します。
すると、DSLR設定画面が表示されます。
(参考)DSLRの2つのモード
先ほどのキャプチャの通り、DSLRには2つのモードがあります。
通常モードとLiveViewモードです。
SharpCapでのDSLRの設定変更は前述の通りで、設定を初期化し、再設定する形で実施します。
5. DSLR通常モードで接続
通常モードの設定はこちらです。
Connection methodを「PentaxSDK」に設定し、OKを押します。
こちらで接続すると、30秒から1分くらいで接続が完了し、シャッターが切られ、画面が表示されます。
こちらの色がおかしいのは、色のバランスをとる前の画像だからです。
LiveStackの稲妻アイコンで調整すると、きれいに色も出ます!
(参考)SharpCap4で確認した動作
SharpCap4+DSLR+PentaxKPでは、以下の動作を確認しています。
- シャッター速度の変更
- ゲイン(=ISO)の変更
- LiveStackの実行、稲妻アイコンによる画像調整
- LiveStack時のファイル保存
(参考)DSLRの安定性 2023/4/10修正
安定性は、正直安定しない感触です。
基本、一回接続を切ったら、それが正常であれ異常であえ、カメラの電源を切って、ケーブルを外して、プロセスも強制終了、という形の運用を取らざるを得ない感触です。
それでも、DSOカメラではなく、Pentaxカメラで電視観望できるのであれば、この不便さを受容してもいいかも、と思わせてくれますねw
特に、広角で撮影した夏の天の川のLiveStackとか、ちょっと見てみたいです。
SDカードを抜いて動作させたら、安定・軽快に動作するようになりました!
とはいっても、ZWO等のUSBアストロカメラよりは、シャッター動作やファイル転送のラグがあります。
(参考)DSLRを使った撮影の動作速度 2023/4/10修正
体感的には、カメラのシャッターが切られてから画像が表示されるまで、10秒弱ほどかかっているようです。(何枚か雑に計測しました)
これは、主に、以下で時間がかかっているのではと推測しています。※勝手な推測です。
- 通常の撮影の後処理時間
- カメラからPCにマイクロUSBインタフェース経由でRaw画像を転送することにかかっている時間
画像転送には10秒ほどかかりますが、電子観望には影響ないレベル感だと思います。
※露光時間+10秒、余計に時間がかかることにはなりますが。
軽快になりました。シャッターを切ってから、2,3秒のラグで画像が表示されている感覚です。
これは、マイクロUSBで50M近くのRAWデータを転送するのにかかっているのでは?と思います。
TypeCだったらもっと早かっただろうに、と思ったりしますね。
!!重要!!トラブルシュート時や、DSLRの設定を変更する際に初期化する方法
SharpCapの場合、初回はDSLRの設定画面が出ますが、以降は記録され、設定を変更することができないです。
そのため、DSLRの設定を変更するためには、インストール時にショートカットがデスクトップに配置された、「ClearDSLRSCProfile」を実行し、レジストリに記録された設定を消去し、再設定する、という方法をとる必要があります。
SharpCapのカメラコントロールペインから設定画面を出すことができます。
また、設定の初期化は、インストール時にショートカットがデスクトップに配置された、「ClearDSLRSCProfile」を実行し、レジストリに記録された設定を消去し、再設定する、ということで実施することができます。
このアイコンをダブルクリックし、はいをクリックすると、実行され設定が初期化されます。
!!注意!!
試行錯誤したり、エラーで再接続する際は、事前に以下の作業を行い、きれいにしてからリトライすることをお勧めします。
- USBケーブルを抜く
- カメラの電源をOffにする
- SharpCapを停止する(トラブルの場合、大体正常に停止できないため、タスクマネージャから強制終了する)
- (必要に応じ)前述の「ClearDSLRSCProfile」でDSLRの設定をクリア
7. DSLRのLiveViewモードで接続
DSLRにはLiveViewモードもあります。
DSLRのConnecttion Methodを「PentaxSDK」に、またLiveViewModeをオンにしてOKします。
すると、LiveViewモードで接続できます。
※OKを押してからSharpCapの画面が表示されるまでには、30秒から1分ほど待つ印象です。
カメラ側がStillモードの場合(LiveViewモードでない場合)、以下のような画面が出ます
この時に、ライブビューメニューを選択すると、LiveViewが開始します。
LiveViewモードの場合、サイズが720x480の画像のため、動きが軽快のようです。
ただ、SharpCapで使う目的は電子観望/LiveStackだと思いますので、LiveViewモードだとせっかくのAPSCサイズのオリジナル画像が縮小されてしまうため、使う機会はないかもしれないです。
撮影中、PCで縮小が面でLiveStackを楽しんで、カメラにはオリジナルの撮影された画像が残り、後ほど画像処理、みたいなスタイルだと、利用シーンもあるのかもですね。
8. PentaxKPの電子シャッター設定の有効性⇒あまりよくなさそう
DSLRで接続してSharpCapで撮影開始をすると、ひたすらにメカニカルシャッターが切られていきます。
これは、音も気になりますし、HWの寿命的にも気になります。
そこで、カメラ側で以下の設定を実施すると、メカニカルシャッターが切られなくなることがわかりました!
- LiveViewモードにする
- 電子シャッター設定にする
電子シャッターにしても、若干機械音がするのが気になりますが、「バシャ!」というシャッター音はなくなったので、機械的には良いはず。
一方、電子シャッターで撮影を続けていたら、温度計アイコンが付き、撮影が止まってしまいました。
LiveView+電子シャッターだと熱を持ってしまうのかもしれません。
これだと、シャッターは切らないですむけど、別な意味でHW負荷がかかってしまっているのかもしれなく、なかなかどうするべきか悩ましいところですね。。。
また、LiveViewだと液晶が付きっぱなしになるため、電池消費も激しそうで微妙です。
まとめ 2023/4/10修正
現時点では動作は安定しないところもありますが、これでPentax機を使い、SharpCapでの電子観望/LiveStackが出来たら、感動しそうですw
しばらく天気があまりよくなさそうなのですが、天気を見て是非試してみたいところです。
あと、最後ですが、改めて、ソフトウェア開発者の水平他行型フレンズ(flat_engine)さんに感謝です!