お気楽天体観測

肩ひじ張らずに天文を楽しむ記録です。メイン機材はSpaceCat51、CelestronC5、SkyMemoS、CRUX140Traveler、AZ-GTi。カメラはPentaxKP、K70とZWOASI533MCP

SharpCapでPentaxKPをASCOM Camera Driver For DSLRで使う(備忘録)

SharpCapでPnetaxKPをASCOM Camera Driver for DSLRで使うための手順とか関連情報を備忘的に残します。

===2023/4/10に修正・追記しています。===

まず、一にも二にも、ソフトを開発してくださった水平対向型フレンズ(flat_engin)さんに感謝です!

当方は、こちらのスレッドを見て知りました。



0. カメラの撮影モードダイアルをマニュアルに設定

DSLRで接続するカメラは、あらかじめマニュアルモードに設定しておきましょう。

1. ソフトインストール

以下のサイトからインストーラーをDLしてインストール
github.com

2. カメラのモードをPTPモードに変更

USBで接続した場合のモードをPTPモードに変更します。

3. PentaxカメラをPCに接続、電源オン ※2023/4/10修正・追記 ※2023/5/11追記

カメラは

  • マニュアルモード
  • SDカードは抜いて
  • もしくは、空のSDカードを入れて
  • カメラの画像保存設定はRAWorRAW+JPEGに設定 ※JPEG設定では動作しないとのKiyochanさんからのコメントあり。


電源を入れずに、USBケーブルでPCにカメラを接続します。

SDカードを抜く理由は、写真が大量に入っているSDカードをカメラに入れたまま接続すると、動作がもっさりするからです。

マニュアルモードにしないと、シャッター速度とかISOとか、SharpCapでいじっても反映されません。

また、当方のKPでは、Bulbモードでは動作しませんでした

その後、電源を入れた際に、PCから認識されることを確認します。
※USBメモリやSDカードを接続した場合と同じようなWindowsの通知が出るはずです

(参考)カメラがUSB接続で認識されているかの確認方法

カメラが接続されて認識されているかどうかは、デバイスマネージャから確認することができます。
接続されている場合、以下のような形で見えます。


4. SharpCap4を起動し、カメラに接続

メニューから、DSLRカメラを接続します。

すると、DSLR設定画面が表示されます。


(参考)DSLRの2つのモード

先ほどのキャプチャの通り、DSLRには2つのモードがあります。
通常モードとLiveViewモードです。
SharpCapでのDSLRの設定変更は前述の通りで、設定を初期化し、再設定する形で実施します。

5. DSLR通常モードで接続

通常モードの設定はこちらです。

Connection methodを「PentaxSDK」に設定し、OKを押します。

こちらで接続すると、30秒から1分くらいで接続が完了し、シャッターが切られ、画面が表示されます。

こちらの色がおかしいのは、色のバランスをとる前の画像だからです。
LiveStackの稲妻アイコンで調整すると、きれいに色も出ます!

(参考)SharpCap4で確認した動作

SharpCap4+DSLR+PentaxKPでは、以下の動作を確認しています。

  • シャッター速度の変更
  • ゲイン(=ISO)の変更
  • LiveStackの実行、稲妻アイコンによる画像調整
  • LiveStack時のファイル保存

(参考)DSLRの安定性 2023/4/10修正

安定性は、正直安定しない感触です。
基本、一回接続を切ったら、それが正常であれ異常であえ、カメラの電源を切って、ケーブルを外して、プロセスも強制終了、という形の運用を取らざるを得ない感触です。
それでも、DSOカメラではなく、Pentaxカメラで電視観望できるのであれば、この不便さを受容してもいいかも、と思わせてくれますねw
特に、広角で撮影した夏の天の川のLiveStackとか、ちょっと見てみたいです。

SDカードを抜いて動作させたら、安定・軽快に動作するようになりました!

とはいっても、ZWO等のUSBアストロカメラよりは、シャッター動作やファイル転送のラグがあります。

(参考)DSLRを使った撮影の動作速度 2023/4/10修正

体感的には、カメラのシャッターが切られてから画像が表示されるまで、10秒弱ほどかかっているようです。(何枚か雑に計測しました)

これは、主に、以下で時間がかかっているのではと推測しています。※勝手な推測です。

  • 通常の撮影の後処理時間
  • カメラからPCにマイクロUSBインタフェース経由でRaw画像を転送することにかかっている時間

画像転送には10秒ほどかかりますが、電子観望には影響ないレベル感だと思います。
※露光時間+10秒、余計に時間がかかることにはなりますが。

軽快になりました。シャッターを切ってから、2,3秒のラグで画像が表示されている感覚です。
これは、マイクロUSBで50M近くのRAWデータを転送するのにかかっているのでは?と思います。
TypeCだったらもっと早かっただろうに、と思ったりしますね。

!!重要!!トラブルシュート時や、DSLRの設定を変更する際に初期化する方法

SharpCapの場合、初回はDSLRの設定画面が出ますが、以降は記録され、設定を変更することができないです。
そのため、DSLRの設定を変更するためには、インストール時にショートカットがデスクトップに配置された、「ClearDSLRSCProfile」を実行し、レジストリに記録された設定を消去し、再設定する、という方法をとる必要があります。

SharpCapのカメラコントロールペインから設定画面を出すことができます。

また、設定の初期化は、インストール時にショートカットがデスクトップに配置された、「ClearDSLRSCProfile」を実行し、レジストリに記録された設定を消去し、再設定する、ということで実施することができます。

このアイコンをダブルクリックし、はいをクリックすると、実行され設定が初期化されます。

!!注意!!
試行錯誤したり、エラーで再接続する際は、事前に以下の作業を行い、きれいにしてからリトライすることをお勧めします。

  1. USBケーブルを抜く
  2. カメラの電源をOffにする
  3. SharpCapを停止する(トラブルの場合、大体正常に停止できないため、タスクマネージャから強制終了する)
  4. (必要に応じ)前述の「ClearDSLRSCProfile」でDSLRの設定をクリア

7. DSLRのLiveViewモードで接続

DSLRにはLiveViewモードもあります。
DSLRのConnecttion Methodを「PentaxSDK」に、またLiveViewModeをオンにしてOKします。

すると、LiveViewモードで接続できます。
※OKを押してからSharpCapの画面が表示されるまでには、30秒から1分ほど待つ印象です。

カメラ側がStillモードの場合(LiveViewモードでない場合)、以下のような画面が出ます

この時に、ライブビューメニューを選択すると、LiveViewが開始します。

LiveViewモードの場合、サイズが720x480の画像のため、動きが軽快のようです。
ただ、SharpCapで使う目的は電子観望/LiveStackだと思いますので、LiveViewモードだとせっかくのAPSCサイズのオリジナル画像が縮小されてしまうため、使う機会はないかもしれないです。
撮影中、PCで縮小が面でLiveStackを楽しんで、カメラにはオリジナルの撮影された画像が残り、後ほど画像処理、みたいなスタイルだと、利用シーンもあるのかもですね。

8. PentaxKPの電子シャッター設定の有効性⇒あまりよくなさそう

DSLRで接続してSharpCapで撮影開始をすると、ひたすらにメカニカルシャッターが切られていきます。
これは、音も気になりますし、HWの寿命的にも気になります。
そこで、カメラ側で以下の設定を実施すると、メカニカルシャッターが切られなくなることがわかりました!

  • LiveViewモードにする
  • 電子シャッター設定にする

電子シャッターにしても、若干機械音がするのが気になりますが、「バシャ!」というシャッター音はなくなったので、機械的には良いはず。

一方、電子シャッターで撮影を続けていたら、温度計アイコンが付き、撮影が止まってしまいました。
LiveView+電子シャッターだと熱を持ってしまうのかもしれません。
これだと、シャッターは切らないですむけど、別な意味でHW負荷がかかってしまっているのかもしれなく、なかなかどうするべきか悩ましいところですね。。。
また、LiveViewだと液晶が付きっぱなしになるため、電池消費も激しそうで微妙です。

まとめ 2023/4/10修正

現時点では動作は安定しないところもありますが、これでPentax機を使い、SharpCapでの電子観望/LiveStackが出来たら、感動しそうですw
しばらく天気があまりよくなさそうなのですが、天気を見て是非試してみたいところです。

あと、最後ですが、改めて、ソフトウェア開発者の水平他行型フレンズ(flat_engine)さんに感謝です!