お気楽天体観測

肩ひじ張らずに天文を楽しむ記録です。メイン機材はSpaceCat51、CelestronC5、SkyMemoS、CRUX140Traveler、AZ-GTi。カメラはPentaxKP、K70とZWOASI533MCP

2022年11月8日の皆既月食

実は、9月中旬に、脛にがんが見つかり、10月中旬に入院し、切除手術をしました。
今は松葉杖生活で、もう少ししたら今度は抗がん剤治療が始まるかも、という、突然の人生のビックイベントに真っ只中。

このような状況のため、9月10月は天文から遠ざかっていたのですが、皆既月食は天気さえよければ遠征不要でどこでも見える、ということで、入院前から非常に楽しみにしていました。

今回の機材です。ベランダに展開しています。松葉杖で歩けるように、ビニールシートを敷いたりしていますw


  • 左:ACUTERの微動付き三脚にPentaxKP+21mmF/3,2リミテッド
  • 右:AZ-GTi(経緯台モード)+CelestronC5+ASI294MC

ここには写っていないですが、手持ち機材として、PentaxK70もありました。

これで皆既月食の観望、撮影に臨みました!

マイベストショット:PentaxKPで撮った皆既月食と東京の夜景


PentaxKP+21mmF3.2リミテッド  f/3.2、1/3秒、ISO1600

こちら、マンションの屋上からの撮影です(ベランダではないw)
今回撮影したいろいろの中でも、一番のお気に入りの写真です。

PentaxKPで撮影した皆既月食

機材を設定したのちに、左のセット、KP+21mmリミテッドで撮った月の出の前のベランダからの1枚

天気もいい感じで、天体ショーがスタートです!

月が昇ってきたところです。

ここから、KPでは比較明合成向けの写真を連続して撮っていったわけなんですが、撮り方を調べずにテキトーにやったら、途中で失敗していることに気づきましたw
おそらく正しくは、皆既月食の時に、月が暗い状況でも写るくらいの設定で設定を固定し、月蝕開始前から撮影開始するんでしょうけど、都度設定を変えてしまったので、なんかつなげたときに微妙な感じになりました。
が、まあ、これも勉強ですw
次の機会では、この教訓を生かしたいです。
途中でうまくいっていないことに気づいたので、連続撮影は途中でやめてしまいましたが、途中前でを比較明合成したものがこちら。

次に向けては、東京であれば、これくらい設定で最初から取れるとよさそう。
21mmF3.2リミテッドレンズ 条件:f/4、1/8秒、ISO3200

ISOを3200⇒1600に落として、露出を倍に上げられればよさそうな気がしますね。もしくはもう少し開放するか。
まあ、東京の夜景の写り具合がこれくらいになると、皆既月食の弱い光の月もこれくらい写る、ということの基準の1枚になるかなと思います。

この後、屋上に移動し、何枚か撮影したうちの1枚が、最初に紹介したベストショットです。

CelestronC5で撮影した皆既月食

CelestronC5は焦点距離が1250mm、F/10の望遠鏡です。これにセンサー細部が4/3のASI294MCを装着し、皆既月食の連続撮影に挑戦です。


C5越しに見る皆既月食

この写真は、拡大すると月の模様がちゃんと見えたりしますw

架台には雑に設置したAZ-GTiを使っていて、アラインメントはしましたが、5分~10分に1回くらい、画角の調整が必要でした。
SharpCapのExperimentalな機能で太陽とか月とか追尾できそうな機能があり、試してみたのですが動かず。
これどこかでまじめにいじってみたいですね。

SharpCapでの皆既月食です。

C5では、1分に1枚のペースで撮影をしました。膨大に撮影した画像が残りましたが、まとめるとこんな感じです!

こうやってまとめると、すごい良い感じです!

各画像はPixInsightでFits⇒Jpegに変換したのみで、大した画像処理はしていません。


真ん中の写真はこちらです。食前の天王星が左したに写っています!

天王星食の瞬間も撮影できていました!

一方、天王星食の終わりは明るさの問題で撮れていませんでした。
が、皆既月食と天王星を一緒にとらえる、ということが目標の一つだったので、無事達成です!

おまけ。久しぶりの木星

木星が煌々と輝いていたので、木星も撮影してみました!

感想

自身としては、がんが見つかり、手術をして松葉杖生活、というところで、本当にこの皆既月食を楽しみにしてきたので、天気が晴れて本当に良かったです。
また、失敗もありつつ、自分としては満足のいく写真も撮れたし、何より天文のビックイベントにリアルタイムで参加できたのが本当に良かったです。

松葉杖での重い機材のセットアップは無理なので、しばらくはAZ-GTI+ASKER135あたりで、最近疎かだったベランダ天体観望の再開かなー
しかし、抗がん剤が始まったら、体調的にそれも無理になってしまうのかなー
少なくとも、オリオン大星雲とか、お手軽に電子観望するだけでも気分的にもいいかなー
と、先を考えると不安にもなりますが、とりあえず久しぶりの充実な天体観望となりました。