先月に引き続き、今月の新月期3/13-14で房総半島先っちょに遠征しました!
土曜日昼はひどい天気でしたが、夕方には虹もでたり、夜には雲が流れつつ、満天の星空を満喫できました!
21時半ごろに撮影現場に到着。
SkyMemoS+PentaxK70からセッティングを開始し、西に沈みかけのオリオン座周辺を広角で撮影開始しつつ、CRUX140Traveler+SpaceCat51+ASI533+MGEN3をセッティングしました。
#天文なう
— hiroooo000 (@hiroooo0002) March 13, 2021
遠征中!機材展開し、m96を狙ってたら15分で鈍曇り、、、
Googlepixelの夜景モードはきれいに撮れますねs pic.twitter.com/aPEJ5fisj7
セッティングを始めたタイミングでは晴れていたのですが、セッティング完了したタイミングではドン曇り。。。
左がCRUX+SpaceCat51、右がSkyMemoS+Pentaxです。
この写真はGooglePixel4aの天体撮影モードで撮影したものです。
しばらく待ったら晴れてきました!満点の星空です!GooglePixelの天体写真モード、良く写りますね!
セッティングした機材の詳細は以下の通りです。
- SpaceCat51セット(画像左)
- 赤道儀:CRUX140Traveler
- 鏡筒:SpaceCat51(250mm、F4.9)
- カメラ:ZWO ASI533MCPro ノンフィルタ
- ガイド:MGEN3
- 撮影PC:GPD MicroPC
- K70セット①(18mm)(画像右)
- 赤道儀:SkyMemoS
- カメラ:PentaxK70
- レンズ:SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM|Art
- K70セット②(85mm)(画像右)
- 赤道儀:SkyMemoS
- カメラ:PentaxK70
- レンズ:Samyang85mmF1.4
それでは、撮影順に紹介します。
なお、数が多かったので、画像処理は簡単に済ませています。あとで勉強しながらしっかりやろうかと思ってます。
オリオン座付近の冬の天の川(K70セット①で撮影)
こちら、まずセッティングして撮影を仕掛けた画像です。
が、西側沈みかけ、撮影設定がJPEGになっていた、飛行機の通り道でかなり明るい光の筋が写りこんでいる、というところで、きれいに撮れた1枚をPIでABEでカブリ補正してHTで調整したのみの画像です。
この写真が取れた後はいったん全天ドン曇りになり、若干待ちになりました。
この領域は来期またチャレンジしたいです!
M95, M96,M105(SpaceCat51セットで撮影)
雲が流れながらの撮影になりましたが、さすがの空の暗さです。30分でこれだけ写ります。これまでで最高のM95,M96,M105となりました。
M95,M96,M105が写っているエリアを切り出し。
M95(右下)もM96(中央下)も構造がちゃんとわかります!SpaceCat51もASI533MCProも優秀ですね!
- 撮影情報
- SharpCapで撮影
- Gain200、露光180s×10枚⇒約30分
- 画像処理
- PIのWBPP(Lightフレームのみ)⇒ABE⇒STF⇒HT
C70ケンタウルス座A(SpaceCat51セットで撮影)
これが今回の遠征のメイン対象の1つです!
中央部拡大です。暗黒帯が特徴的ですね!
- 撮影情報
- SharpCapで撮影
- Gain200、露光180s×12枚⇒約36分
- 画像処理
- PIのWBPP(Lightフレームのみ)⇒ABE⇒STF⇒HT
SharpCat180s1枚で見えたときは感動しました!SharpCapのLiveStackは撮影しながら観望できるので非常に良いです!
M97フクロウ星雲、M108(SpaceCat51セットで撮影)
ケンタウルス座A付近に雲がわいてきてしまったため、北天に切り替え、フクロウ星雲あたりを観望/撮影しました。
中央部切り出しです。これも30分ですが、M108も今までで一番解像している気がします。
空の暗さは絶対的な正義ですね。
- 撮影情報
- SharpCapで撮影
- Gain200、露光180s×10枚⇒約30分
- 画像処理
- PIのWBPP(Lightフレームのみ)⇒ABE⇒STF⇒HT
C60アンテナ銀河(SpaceCat51セットで撮影)
この夜のSpaceCat51の最後のターゲットはアンテナ銀河です。東京の夜にチャレンジした時は撃沈したターゲットでしたが、空の暗さのおかげで、髭まで含めてあっさり写りました!
Astronomy.netでプレートソルブした結果はこちら。左と左下に小さい銀河が写ってますね。写真を拡大すると、識別されていない銀河もたくさん見つけることができます。
中央上部切り出しです。アンテナ銀河ちゃんと髭が写ってる!また、左に面白い形の銀河(NGC4027)あることも発見でした!
- 撮影情報
- SharpCapで撮影
- Gain200、露光180s×23枚⇒約70分
- 画像処理
- PIのWBPP(Lightフレームのみ)⇒ABE⇒STF⇒HT⇒ArcsinhStrech⇒SCNR(Green0.6/Red0.6)
マルカリアンチェーン(K70セット②)
こちらは、SpaceCat51セットの撮影/電子観望の裏でSkyMemos+PentaxK70+Samyang85mmで放置で撮影したものです。
ピントが合っていないのか、絞りが甘かったのか(F1.4⇒F2.8で撮影)、盛大に星像が乱れていますが、大量に銀河が写りこんでいます!
等倍で見ると、小さく写りこんでいる銀河を見つけることができて、宝探しをしているような気分になりますねw
マルカリアンチェーン周辺を切り出し。
マルカリアンチェーンもそうですが、形が特徴的なM99,M100もちゃんと形が識別できるレベルで写っており、コマ収差がなければ、、、と思いつつも、このレンズを使った初めての遠征撮影だったので、とりあえず満足です。
プレートソルブした結果です。本当にたくさん映り込んでます。
- 撮影情報:F1.4⇒2.8、露光120s×18枚⇒36分
カラフルタウン
こちら、Twitterとかネットではよくお見掛けしていましたが、初めて撮影した対象です!
あんなにきれいに映るんだろうか、と思いつつ、アンタレスを大体中心に入れて撮影してみました。
結果はこちら!ちゃんと写りました!
雲がわいてきてしまったため、30分弱しか露光できていませんが、青も赤も黄色も出たので、初チャレンジとしては成功かとw
- 撮影情報:F1.4⇒2.8、露光120s×14枚⇒28分
片付け中
翌日も予定があったため、2時を回ったあたりから片付けを開始していたのですが、大きな火球が流れるのを見ました!
写真は撮れていなかったのですが(非常に残念)、はやぶさ1の大気圏突入の映像のように最後ばらばらに散っていくところが見えました!
火球を見たのは初めてだったため感動でしたね!
同業者が5,6人はいたかと思いますが、歓声が上がってましたw
どーでもいい雑感
- 2月に引き続き、2回目の遠征となりましたが、天気も回復し(狙っていきましたがw)、ターゲットとしていたケンタウルス座Aもアンテナ銀河も電子観望/撮影でき、大満足な遠征となりました!
- 空の暗さが正義であることを改めて思い知りました。これを知ったら、遠征したくなっちゃいますよね。
- SkyMemosでも85mmであれば十分安定して追尾できるってことがわかりました。これは非常に大きな収穫でした。
- 思い返してみると、SkyMemoS買って最初に載せた望遠鏡は笠井Blanca60SED(360mm)なので、85mm程度であれば余裕で追尾できるわけですがw
- 今回はSkyMemoSもドイツ式赤道儀セットを使いましたが、85mmくらいであればボール雲台でもよいかもと思いました。
- 今回は、撮影/観望する場所に初めて同業者がいたのですが、声をかけることもかけられることもなかったです。
- 誰かと話をしながら観望したことがなく、声をかける勇気が出なかったですね。声かけられても迷惑かもしれないですし。
- 実は、移動~機材設置は赤外探偵団のZoomにROM参加していましたw
- この遠征をもって、Crux140TravelerはRAジャンプ問題解消のため、韓国へ旅に出ることになりましたので、しばらくはAZ-GTiで赤外探偵団にいそしむ予定です。
- 赤外探偵団するために、実は機材のセッティングはもうすでに済んでいますw
- 自分は花粉症持ちですが、この遠征で症状が悪化し(普段は100%テレワークで、外出は朝の息子を保育園に送り届けるだけ)、帰りは鼻水が滝のように出ました。翌々日くらいまで引きずりましたね。。。
雑感としてはいろいろありますが、充実した週末が過ごせました!